100万円で買える会社の規模感や業種は?買収のコツを丁寧に解説
✔当記事はこのような方に向けて書かれています
「100万円で買える会社ってどんな規模・業種なのだろうか?」
「100万円で会社を買収するメリット・デメリットが知りたい」
「100万円で買える会社の探し方を教えてほしい」
✔当記事を通じてお伝えすること
- 100万円で買える会社の規模・業種
- 100万円で会社を買うメリット・デメリット
- 買収先の探し方
当記事では、100万円で買える会社の規模やその買うときの方法について、丁寧に解説しています。
ぜひ最後までご覧ください。
100万円で買える会社の規模感は?
100万円で買える会社の規模感について、見ていきましょう。
規模感が分かれば、会社の詳細がわからなくても、探しやすくなります。
例えば、以下のようなイメージを持つと良いでしょう。
- 小規模な法人(メディア・ブログサイト、飲食、美容など)
- 経営陣が高齢化してきている中小企業
- 個人で営まれている事業
日本に存在する企業の大半は、中小企業です。
後継者の不在などに悩まされ、顧客や取引先、従業員を守るためにも、会社を売らざるを得ないという方もいらっしゃるでしょう。
対象となり得る事業や業種
対象となり得る事業や業種はたくさんあります。
予算が100万円となると、主に個人事業や規模の小さな会社が対象になりますが、日本の企業の多くは小規模の会社であるためです。
- ブログなどのメディア
- YouTubeチャンネル
- ECサイト
- 飲食業
- 民泊などの宿泊施設
- レンタルスペース等の場所貸し業
- 学習塾・個別指導塾
- 自宅やオフィスの整備業
ここでは、100万円で買える事業や業種を紹介します。
ブログなどのメディア
ブログなどのメディアは低価格で売り出されることが多く、10万円前後で取引されることもあります。
ときには、100万円で大手のアフィリエイトサイトが手に入ることも。
収益化されていないサイトの場合はそこから上位まで持っていくのが大変ですが、中には毎月コンスタントに広告収入を得られるようなサイトも存在するため、そのようなサイトを購入できればプラスの状態からのスタートが可能です。
そこからの工夫次第では、貴重な収入源になるでしょう。
YouTubeチャンネル
YouTubeチャンネルも、100万円で購入できるもののひとつです。
とはいえ価格は幅広く、10万円で購入できるものもあれば1,000万円以上する高額なものもあり、チャンネルにもよりますが、月間利益の3〜6か月分が設定されていることが多い傾向にあります。
YouTubeチャンネルの運営において大変なことといえば、チャンネル登録者数を増やすことや収益化までの道のりが長いことでしょう。
しかし、すでに存在するチャンネルを買い取ることで、収益化までの工程をスキップできます。
また、売り手から運営についてのノウハウが得られるというメリットもあります。
ECサイト
ECサイトも、サイトによっては100万円で買える事業です。
売りに出されているECサイトにはアパレル関係や食品、サブスクなどがあり、サイトだけでなく在庫やノウハウも引き継げる点が大きなメリットといえるでしょう。
ただし、在庫も引き継ぐ場合、100万円では購入できない可能性があることに注意が必要です。
飲食業
飲食店は意外に高額でない場合が多く、100〜250万円程度が相場だといわれています。
店舗によっては100万円以下、業績に問題のない店舗でも100万円で交渉できる可能性もあり、一から自分で立ち上げることを考えたら、はるかに低コストで実現する事業だといえます。
メリットとして挙げられるのは、店舗そのものを引き継ぐだけでなく、メニューや調理器具、食器などもそのまま使用できることです。
すでに店ができあがっているため、従業員も残ってくれるのであればその日から売上を見込めます。
工夫次第では、売上アップも望めるでしょう。
ただし、比較的参入しやすい分、競争率が高く廃業率が高い業界であることも理解しておく必要があります。
理美容業
美容院やエステサロンなどの理美容業も、100万円で買える業種の一つです。
メニューや価格の改定やSNSの活用など、やり方次第では売上アップが期待できるでしょう。
また、話題になるような腕のよいスタッフを確保できれば、それも大きな武器となります。
美容院は経営のみであれば資格が必要ありませんが、美容師が2名以上在籍する場合は管理美容師の設置が必要です。
エステサロンは、顔への施術や国家資格保有者が行う必要のある施術を行わない場合は資格や保健所への届出が不要ですが、行う場合は開設届を保健所に提出しなければなりません。
民泊などの宿泊施設
民泊などの宿泊施設も、規模によっては100万円で買える事業です。
宿泊施設というと高額なイメージですが、ホテルや旅館などに比べて小規模であることや、コロナウイルス感染症の影響などもあり、手軽に購入しやすくなっているのです。
ただ、コロナウイルス感染症の影響は未だ色濃く残っており、業界全体が厳しい状況にさらされています。
そのため、営業していくにあたって、何かしらの目玉や工夫が必須でしょう。
レンタルスペースなどの場所貸し業
レンタルスペースなどの場所貸し業は、低予算で購入しやすい事業です。
営業するために必要な資格はなく、比較的すぐに始められるところが魅力です。
もともと朝活や資格の勉強などをする人たちに需要がありましたが、ここ数年で在宅ワークやリモートワークをする人が増え、さらに需要が高まっています。
今後もますます発展が期待できる業界といえるでしょう。
学習塾・個別指導塾
学習塾や個別指導塾は、経営者や講師の高齢化が原因で売りに出されることがあり、案件によっては100万円で購入できる事業です。
黒板や机などの備品や生徒ごと引き継いでしまえば、すぐにでも始められるでしょう。
少子化の影響を受けやすい業界であるため、経営していくのは簡単ではありませんが、視野を広げ、プログラミングや大人向けのクラスを作るなど、うまく時代のニーズを取り入れていけば成功できる可能性もあります。
ただし、講師の腕や評判次第では、せっかく引き継いだ生徒も辞めてしまうおそれがあります。
人選は慎重に行う必要があるでしょう。
自宅やオフィスの整備業
室内のクリーニングやエアコン修理、水回りの整備などの整備業も、ケースによっては100万円での購入が可能です。
室内のクリーニングだけを行う場合は、資格は必要ありません。
ただし、エアコンの修理や水回りの整備などを行うには、資格や専門知識が必要です。
場合によっては建設業許可申請なども必要であるため、検討の際には許可が必要かどうか、要件を満たせるかどうかについても確認しましょう。
100万円で買える会社を買収するメリット4選
100万円で変える会社を買収するメリットはいくつかあります。
- 経営に必要な資源の獲得
- 企業リスクの軽減
- 将来の利益が大きくなる
- 企業の廃業を止められる
ここでは、4つのメリットを紹介します。
経営に必要な資源の獲得
経営に必要な資源が獲得できることは大きなメリットです。
通常であれば一から揃えなければならないものがすでに揃っているというのは、これ以上ないスタートダッシュといえるでしょう。
すでにある会社を買収することで、備品や従業員、顧客までもそのまま手に入ります。
また、仕入先や販売先もそのまま引き継げるため、起業のハードルがぐっと下がります。
工夫ややり方次第では、そこから大きく業績を伸ばすことも可能です。
起業リスクの軽減
起業リスクの軽減につながる点もメリットです。
新しく事業を始める場合、通常であればそれなりの資金が必要になりますが、すでにある企業を購入することで、事業を立ち上げるためのランニングコストを抑えられます。
借金を抱えるリスクも減り、万が一失敗したときのダメージも小さくて済む可能性があります。
将来の利益が大きくなる
100万円で購入できる企業のほとんどは小規模ですが、そこからの運営次第では企業を成長させ、利益を伸ばしていくことも不可能ではありません。
結果、将来的に企業を売却した際に、大きな利益を得られる可能性があります。
企業の廃業を止められる
企業の廃業を止められるのも大きなメリットです。
企業が廃業に追い込まれる背景には、業績の悪化のほかに、後継者が不在であるためにやむを得ず廃業を選ぶケースがあります。
後継者さえいれば経営を続けていけるような優良な企業が廃業の道を辿るのは、非常にもったいないことです。
買い手側も、そのような企業であればはじめから売上を期待できるため、両者にとってよい選択となるでしょう。
低価格な会社を買収する際の注意点
低価格の会社を買収する場合、メリットもありますが、注意しなければならない点もあります。
ここでは、低価格の会社を買収する際の注意点を2つ紹介します。
- 従業員の離職
- 簿外債務
従業員の離職
買収をきっかけに、従業員が辞めてしまう可能性があります。
経営者と従業員があまり関わらないような大企業であれば問題ありませんが、100万円で購入できる企業のほとんどは規模が小さく、経営者と従業員の距離が近いことが多い傾向にあります。
この人が経営者だからここで働いているというような人は、買収を機に去ってしまうかもしれません。
せっかく設備が整っていても、従業員がいないのでは話になりません。
買収後、新たな経営者となったら、とにかく従業員とよい関係を築き、信頼を得られるよう努めましょう。
簿外債務
貸借対照表に載っていない債務まで引き継いでしまう可能性がある点にも注意が必要です。
債務の保証人になっていた場合など、貸借対照表を見ただけではわからない簿外債務も存在するためです。
気付かずにそういった会社を購入してしまうと、プラスの資産だけではなく債務も引き継いでしまいます。
あまりに安く売り出されているものに関しては、なぜその価格なのかを考え、簿外債務がある可能性を警戒してかかることも重要です。
100万円で買える会社の探し方
100万円で買える会社を探すためには、いくつか方法があります。
ここでは、3つの探し方を紹介します。
- M&Aプラットフォーム
- 事業承継に強い専門家
- 知人や経営者ネットワーク
M&Aプラットフォーム
100万円で買える会社の探し方として挙げられるのは、M&Aプラットフォームを利用する方法です。
一覧から案件を希望条件で絞って探せるため、希望の会社が見つかりやすく、まだ購入までは考えていなくても気軽に検索できます。
プラットフォームのみの利用の場合、仲介手数料が発生しないためその分コストがかかりません。
しかし、プラットフォームのサポートだけでは物足りず、結局外部の専門家への相談が必要になる場合もあります。
事業承継に強い専門家
事業承継に強い専門家に紹介してもらうという手もあります。
以下のような専門家に相談するとよいでしょう。
- M&A仲介会社
- 弁護士や公認会計士、税理士などの士業
- 商工会議所や商工会
M&A仲介会社であれば、買い手の希望に合った企業を紹介してくれます。
ただし、仲介手数料を考慮すると、100万円では収まらない可能性があります。
士業事務所などは独自のネットワークを持っていることが多いため、条件が合えば顧客の中から紹介してもらえることもあるでしょう。
商工会議所や商工会に相談するのも一つです。
多くの案件の中から、条件に合致した企業を無料で紹介してもらえます。
公共の団体である分、安心感がある点もメリットです。
知人や経営者ネットワーク
知人や経営者のネットワークを通して紹介してもらうというのも有効な方法です。
身近なところからの紹介である以上、少なくとも得体の知れない会社である可能性は低いからです。
また、ほかの方法と異なりコストが抑えられるというメリットもあります。
ただし、知人の紹介だからといって、何もかも信用してしまうのは危険です。
そのまま自分たちだけで進めるのではなく、弁護士や公認会計士などの専門家に相談しながら進めたほうが無難でしょう。