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【保存版】代表者変更で必要な手続きや書類について丁寧に解説

✔当記事はこのような方に向けて書かれています

「代表取締役社長が変わるときの手続きが知りたい」

「代表取締役が変わるときの必要書類は何だろうか」

「代表取締役が変わるときにやるべきことはなに?」

✔当記事を通じてお伝えすること

  • 代表者の変更手続き
  • 代表者変更の際に必要な書類
  • 代表者の書類や手続きについて

当記事では、代表者が変更する際の手続き方法や書類について詳しく解説しています。

ぜひ最後までご覧ください。

代表者の変更手続き

代表者を変更するには、一定の手続きが必要です。

単に社長という肩書きだけであればとくに手続きなく自由に交代できますが、代表取締役は法律に基づいて決定されるためです。

  • 代表取締役の選定と決議
  • 取締役会設置会社
  • 登記情報を変更する
  • 登記簿を発行する
  • 代表者変更届を届け出る

代表取締役の選定と決議

代表取締役は、取締役の中から選びます。

このことを選定といい、選定の方法や手続きは、取締役会が設置されているかどうかで異なります。

取締役会設置会社、取締役会非設置会社別に解説します。

取締役会設置会社

取締役会設置会社の場合、原則取締役会の決議で選定することとされており、必ず手続きが必要です。

代表取締役は取締役の中から選出されます。

その時点で取締役でない従業員などを代表取締役に選出したい場合、まずは取締役に就任する必要があります。

選出されるには、取締役の過半数が取締役会に出席し、かつ出席者の過半数の賛成を得なければなりません。

株主総会で選出できる旨を定款に定めている場合のみ、株主総会での選定も可能です。

取締役非設置会社

取締役会非設置会社の場合、必ず手続きをしなければならないわけではありません。

手続きしない場合は取締役が代表取締役になり、取締役が複数名いる場合は、その全員が代表取締役に就任します。

ただし、選出する方法もあります。

それは以下の3つです。

  • 株主総会の決議で選定する
  • 定款に記載することで指名する
  • 取締役の互選によって選定する

取締役のうち、特定の取締役を代表取締役に選定するには、定款の中に盛り込んでおく必要があります。

希望する方法が定款に記載されていない場合は、定款の内容を変更しなければなりません。

また、現在取締役でない者を代表取締役に選出するためには、取締役に就任している必要があります。

まだ就任していない場合は、先にそちらの手続きを済ませましょう。

登記情報を変更する

役員に変更が生じた場合、登記を変更しなければなりません。

代表取締役をはじめ、取締役や監査役などの会社の役員は、法律で定められているからです。

登記申請用や添付する書類を整え、代表取締役が交代してから2週間以内に管轄の法務局へ申請しましょう。

申請の手段は、直接法務局に持ち込む方法や郵送、オンラインでも可能です。

オンライン申請の場合準備に手間がかかりますが、もし内容にミスがあってもオンライン上で補正できるため、わざわざ法務局に出向く必要がありません。

登記簿を発行する

正しくは登記事項証明書といい、登記完了後1〜2週間で発行できます。

登記簿は今後さまざまな代表者変更手続きに使用するため、取得しておいたほうがよいでしょう。

登記簿を請求するのに資格は必要なく、管轄外の法務局でも取得できます。

方法は3パターンあり、窓口での取得や郵送請求、オンライン請求が可能です。

代表者変更届を届け出る

国税や地方税の関連機関に、代表者変更届を提出することも忘れてはなりません。

提出先は、以下のとおりです。

税金の種類提出先
国税税務署
県民税県税事務所
市町村民税市町村やくば

税務署に対する届出は、e-Taxからも行えます。

申請方法や添付書類は行政によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

用紙は税務署の窓口で取得できます。

代表者変更の際に必要な書類

代表者変更の際に必要な書類は、選出の方法や会社の形態によって異なります。

  • 役員変更の登記申請書
  • 印鑑届出書
  • 取締役会による選定の場合
  • 株主総会もしくは定款変更による代表者選定の場合
  • 取締役会の互選による場合

役員変更の登記申請書

役員変更の登記は、新たな代表取締役を申請人として申請します。

変更前の代表取締役が取締役として残る場合とそうでない場合など、変更の内容によって記載内容は異なります。

また、本人申請であれば法務局に届け出た会社実印、代理人申請であれば代理人の印鑑を押印するなど、誰が申請するかによって申請書に押印する印鑑が変わってくる点にも注意が必要です。

このように、ケースによって臨機応変に対応すべき点があることから、書類作成については司法書士などの専門家に相談しながら進めるのがよいでしょう。

印鑑届出書

代表者を変更する際は、印鑑届出書を法務局に提出し、新たな印鑑を届け出なければなりません。

代表者が変わるにあたって、会社実印も変更しなければならないためです。

ただし、代表取締役が複数名いる会社で、すでにそのうちの1人が届出済みである場合は不要です。

また、オンライン申請の場合の添付は任意とされています。

注意しなければならないのは、会社実印のサイズです。

好きに指定してよいわけではなく、1センチ以上3センチ以下と定められているため、規定に従って作成しなければなりません。

複数の代表取締役が届け出る場合は、同じものでなくそれぞれが違う印鑑を使用しなければならない点も押さえておきましょう。

取締役会による選定の場合

代表者変更の登記申請の際には印鑑証明書が必要ですが、選定方法によって誰のものが必要なのかが異なります。

取締役会によって選定が行われる場合に必要なのは、取締役会に出席した取締役と監査役の印鑑証明書です。

取締役会に出席した取締役と監査役の印鑑証明書

取締役会による選定の場合、取締役会に出席した取締役と監査役の印鑑証明書が必要です。

提出する印鑑証明書を間違えてしまった場合、登記完了までの時間が通常よりも延びてしまうため、事前にしっかり確認しておく必要があります。

株主総会もしくは定款変更による代表者選定の場合

株主総会、定款変更による代表者選定の場合は、以下の書類が必要です。

  • 株主総会の議事録
  • 株主リスト
  • 議長と取締役会に出席した取締役の印鑑証明書
  • 定款

一つずつ解説します。

株主総会の議事録

株主総会の決議や定款変更によって代表者を選定した場合は、株主総会の議事録を添付しなければなりません。

株主総会で本当に議決されたという事実を証明するためです。

議事録が複数のページにわたる場合はホチキスでとめ、それぞれのページのつづり目に契印します。

契印は代表者1名だけでも、出席にした取締役全員がおこなっても、どちらでも問題ありません。

株主リスト

株主リストの添付も必要です。

株主リストとは、株主の氏名や住所、議決件数といった情報が記載された書類のことで、株主総会議事録とセットで提出しなければなりません。

株主を管理する書類には、ほかに株主名簿というものもありますが、株主名簿を株主リストに替えることはできません。

議長と取締役会に出席した取締役の印鑑証明書(株主総会による場合)

株主総会による選定の場合、議長と取締役会に出席した取締役の印鑑証明書が必要です。

議長の印鑑証明書は見落としがちです。

抜けがないよう注意しましょう。

定款(定款変更による場合)

定款変更による選定の場合は、定款を添付します。

どのような方法で代表取締役を選定するかは定款の内容と一致している必要があり、選定方法の証明とするためです。

定款は原本ではなくコピーを提出します。

コピーしたものの下部に原本と相違がない旨を記載し、会社の実印を押すことで、それが原本の写しであることを証明できます。

取締役会の互選による場合

代表者の選定が取締役会の互選による場合は、以下の2点が必要です。

  • 互選書
  • 取締役全員の印鑑証明書

それぞれ解説します。

互選書

取締役会の互選による方法で選定した場合、そのことを証明するために互選書を作成します。

とくに決まった様式はなく、以下の内容が記載されていれば問題ありません。

  • 可決した日時
  • 会社名
  • 選定された者の氏名や住所、捺印
  • 取締役全員の捺印
  • 会社実印

必ず、いつ誰を代表取締役に選定したのかを記載しましょう。

原則、取締役それぞれの実印を押印しますが、代表者変更前に法務局に届出済みの会社実印を押印すれば、それ以外の取締役は認印で事足ります。

取締役全員の印鑑証明書

取締役会による互選の場合、原則として取締役全員の印鑑証明書が必要です。

互選書に押印したそれぞれの印鑑が、実印であることを証明するためです。

しかし、取締役のうち1名が法務局に届出済みの会社実印を押印し、ほかの取締役が認印を使用した場合、印鑑証明書の添付を省略できます。

その他の書類・手続き

代表取締役を変更した場合、登記申請以外にもさまざまな手続きが必要です。

  • 委任状
  • 死亡届出書
  • 社会保険上の手続き
  • 社長交代の通知・挨拶状
  • 社内文書やホームページの代表者変更

委任状

登記申請の手続きを司法書士に依頼する場合、申請人の委任状が必要です。

司法書士が申請代理人として、登記に関する手続きをおこなう権限があることを証明するためです。

代表者変更登記はケースによって必要書類が異なるため、素人が自力で申請するにはハードルの高い登記といえます。

専門家に頼ることも検討してみてはいかがでしょうか。

死亡届出書

代表取締役の死亡により代表者変更登記をおこなう場合、代表取締役の死亡届出書が必要です。

死亡による代表者変更であることを証明するためです。

ほかにも、死亡事項記載の戸籍や除票なども証明書として有効です。

社会保険上の手続き

社会保険上の手続きも必要です。

健康保険、厚生年金保険については、管轄の年金事務所か事務センターに届け出れば手続き可能です。

添付書類は必要ありません。

健康保険組合が協会けんぽ以外の場合は、それぞれ独自の届出があるため確認しましょう。

書類の提出は、代表者が変更してから5日以内におこなわなければならないため、あまりのんびりしていられません。

労働保険や雇用保険に関しては、法人であれば届け出る必要がありません。

個人事業の場合のみ、労働基準監督署、ハローワークにて手続きをおこないます。

社長交代の通知・挨拶状

代表取締役が交代することを、取引先や交流のある人などに挨拶状で伝えましょう。

メールでの挨拶はあまり好ましくありません。

重要な取引先に対しては、今後もよりよい関係を継続していくために、直接挨拶に出向くことをおすすめします。

社内への通知も忘れずおこないましょう。

社内文書やホームページの代表者変更

社内文書や、ホームページに記載されている代表者も変更しましょう。

変更し忘れていたり後回しになりがちですが、非常に大切な部分です。

見積書や請求書などの書類や名刺、封筒に代表取締役名が入っている場合なども変更したり、新たに作り直さなければなりません。

変更が必要な対象が多い場合は、チェックリストを用いて管理するとよいでしょう。

まとめ:

当記事の内容をまとめます。

  • 代表者の変更手続きは、もれなくおこなう必要がある
  • 代表者変更の際に必要な書類は
  • 代表者の書類や手続きについて

代表者の変更手続きは、めったに起こることではありません。

急に起こってしまった場合など、準備ができていないことも多いです。

ぜひこちらでそれぞれのステップを確認し、漏れがないようにしてください。

わからないことがあれば、いつでもご連絡お待ちしております。

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